「NPO法人 親子の未来を
支える会」とは

私たちは-1才(うまれるまえ)から命に向き合える社会を目指すため、
医療者・患者本人や家族・エンジニア・弁護士など
様々な業種の人が集まり、2014年に任意団体として、発足。
その後2015年にNPO法人親子の未来を支える会として
設立いたしました。

-1才(うまれるまえ)からのサポート(病気の予防・
ピアサポート・胎児治療・福祉との連携等)や、
家族の自律的な決定を支援し、
その決定を社会的・医学的にサポートするためには何をすべきかを、
様々な視点から考え活動しています。

-1才(うまれるまえ)から始まり、
それぞれのライフステージで直面するかもれない課題を、
継続的にサポートします。

-1才(うまれるまえ)からの
医療について

おなかの赤ちゃんに病気がないか検査し、病気によっては治療をすること。
そのことを胎児医療と言います。

また、妊娠前から葉酸を適切に摂取したり、風疹ワクチンを打っておくことで
予防できるうまれつきの病気があります。これは-1才(うまれるまえ)からできる予防医療です。

予防:葉酸、風疹ワクチン接種など 検査:先天性心疾患、<br>染色体数異常の検査など 治療:先天性心疾患、胎児貧血<br>胎児腫瘍などへの出生前治療 緩和:流産、死産、中絶、<br>致死的な先天疾患などのとき
予防:葉酸、風疹ワクチン接種など 検査:先天性心疾患、<br>染色体数異常の検査など 治療:先天性心疾患、胎児貧血<br>胎児腫瘍などへの出生前治療 緩和:流産、死産、中絶、<br>致死的な先天疾患などのとき

胎児診断(おなかの赤ちゃんの健康状態を調べること)は「命の選択のため」と
言われることがあります。
しかし世界には「The Fetus as a Patient」といって、胎児もひとりの人として、
医療の対象とする考え方があります。

1993年 The fetus as a patient 宣言
将来の人類となるべき胎児は、医療の対象、患者として扱われるべきである。
医師、医療に携わる人々、及び社会は、患者である胎児に対して、
適正な診断と治療を提供する真摯な義務を有する。

胎児診断の目的

  • おなかの赤ちゃんが元気なことを知るため
  • おなかの中にいる赤ちゃんを治療する、
    胎児治療のため
  • うまれてすぐに治療ができるように、
    分娩の適切な時期や方法・場所を考え、
    体制を整えること
  • おなかの中で亡くなってしまったり、
    うまれてすぐ亡くなってしまうような場合、
    赤ちゃんの緩和ケアを考えること
  • もし赤ちゃんがお腹の中で亡くなってしまった時に、
    その原因を知ること

-1才(うまれるまえ)の赤ちゃんに病気や障がいが
見つかった時、あなたが持てる選択肢を提示し、
納得できる答えを出すためのお手伝いをします。

「出生前検査」について、
親子の
未来を支える会の基本的な考え

わたしたちは
  • わが子が健康であって欲しいという願いを尊重します。
  • おなかの中の子どもに病気や障がいがあるかを知りたい、知りたくない
    という想いが理解され、尊重される社会を目指します。
  • 出生前に行われる検査が家族の幸せに繋がるものとなるように願っています。
※ 出生前診断を推進するものではありません。
※ 中絶を推奨するものでも,出生を強要するものでもありません。

代表からのメッセージ

親にとって必要な情報

産婦人科日常診療において、胎児異常を疑い・説明する場面は多々ありますが、産んだ場合にどのような社会的サポートを得られるのかについて十分説明できておりません。
例えば、ダウン症の出生前診断を行う際に、「羊水検査の方法やリスク」「新型出生前検査の方法や特徴」「ダウン症の原因・予後・治療法」を説明することも大切ですが、産んだ場合にどのような生活(子育て・教育・自立支援・結婚・妊娠…)を送るのかも、親にとって必要な情報なのではないかと考えています。漠然とした不安を拭い去ることで、産み育てたいと思う人の勇気につながると考えています。
ダウン症を取り巻く支援制度などを聞いた上でも、産めないな、と思う方が多いのであれば、障がい者への支援をより充実させるべきだと考えます。新型出生前検査(NIPT)が始まり、陽性症例の中絶率の高さが問題となっています。「中絶が多いこと」は確かに問題かもしれませんが、個々の家族の選択の是非を問うことよりも、根本にある「産み育てにくい社会」の本質を問い、改善することの方が大切だと考えています。

一人で悩まないようにできること

そこで、NPO法人親子の未来を支える会では、オンラインでのピアサポートシステムを運営します。
理想は「直接会って話をする」ですが、そこまで辿り着かずに、一人で悩む方がいるのも事実です。たとえば、妊娠中の子がダウン症であると妊娠中に診断された妊婦さんが、ダウン症の子を持つ親や、ダウン症と診断され中絶を選択した親に、連絡を取れる仕組みを作るのが目的です。
インターネットを通じてピアサポートを行うことで、より多様な意見を聞けることや、気軽にアクセスできるため中絶を選択する前に意見を聞けること、希少疾患やより具体的な疾患についてのピアサポートできることを目標としています。

また、出生前検査後のサポート、出生後のサポートを整えることで、長期的には胎児医療の発展も目指しています。議論の余地があると言って診断を避け続けることで、失われる命や防げない障がいがあるという課題に、真摯に向き合っていきます。

代表理事 林 伸彦

メンバー

  • 林 伸彦
    代表理事
    林 伸彦Nobuhiko Hayashi
    産婦人科医
    一般社団法人 FMF Japan 代表理事
    FMF胎児クリニック東京ベイ幕張院長
    千葉市立青葉病院産婦人科 非常勤
    日本医師会ジュニアドクターズネットワーク 役員
    特定非営利活動法人ピッコラーレ 顧問
    22ハートクラブ アドバイザー

    東京大学理学部生物化学科卒業。千葉大学医学部医学科卒業。千葉大学付属病院、松戸市立病院、成田赤十字病院での産婦人科研修を経て、2016年より3年間英国 Fetal Medicine Foundationで胎児医療臨床研修。2019年より千葉市立青葉病院で勤務している。

    2010年に米国のシンシナティで胎児外科を見学。2012年、日本学術振興会の助成を獲得し、中国・英国・スペイン・ベルギー・米国で胎児医療研修を行う。日本における胎児医療の必要性を感じ産婦人科医となり、勤務する中で「法や社会が出生を強要しているのに、障がいへの社会的理解・サポートが充実していない」という問題に直面する。また、胎児期に救える命を見つけようと出生前診断を進めると、結果として中絶が増えるという矛盾にも直面。多様性を認め、誰もが障がいを感じずに暮らせる世の中を目指す。

  • 佐野 仁啓
    副理事長
    佐野 仁啓Yoshihiro Sano
    Jin-k合同会社CEO

    日本大学理工学部卒。
    2014年、Jin-k合同会社を設立。

    金融機関、官公庁などのインフラ構築を請け負う。ソーシャルアパートメントへの転居を機に、当法人代表の林と出会う。少子化問題や障がい者福祉などの問題に強く共感。また昨今の医療科学技術の進歩にも驚愕。一般市民の医療情報リテラシーの向上や、技術革新に対する理解・信頼・支持の獲得に寄与できると自負。まずはインターネット上の新規コミュニティ形成を行い、各ステークホルダーの共創を目指す。

  • 石田 兼司朗
    理事
    石田 兼司朗Kenjiro Ishida
    福祉住環境コーディネーター/ディレクター

    不動産コンサルティング会社に在籍し自社で企画開発する交流型の賃貸住宅やホテル等、新しい価値のプラットフォームの企画運営を担当している。
    当法人でも実生活レベルに於いて、誰もが自分らしく幸せに暮らすことのできるコミュニティと人々が生まれながらにもつ身体的・環境的要因をボーダーとしない自由なライフスタイルの創出を目指す。困った人や家族を助けるお手伝いがしたい!

  • 北村 千章
    理事
    北村 千章Chiaki Kitamura
    看護師・助産師

    新潟県立看護大学大学院看護学研究科修士課程修了。
    清泉女学院大学 小児期看護学 准教授。

    慢性疾患のある子どもたちが大人になった時に、居場所を持ち自立するために必要な支援や体制づくりの研究活動をしている。特に、先天性心疾患や22q11.2欠失症候群の子どもたち、医療ケアの必要な子どもたちが、できるだけ生きづらさを感じないで成長できるようにサポートしたいと思っている。2019年より、赤い羽根福祉基金で、医療的ケア児や学校看護師のためのガイドライン案作成と学校看護師を支えるネットワークの構築を目指す。

  • 生水 真紀夫
    理事
    生水 真紀夫Makio Shozu
    千葉大学大学院医学研究院教授、兼 婦人科・周産期母性科科長
    千葉県周産期新生児研究会長兼任

    長く周産期新生児医療に関わり、超音波や遺伝による胎児診断を手がけてきた。医療には、医療者が受け持つ部分と、家族や社会が受け持つ部分、そして患者自身が主体的に作り上げる部分とがあると感じる。

    この団体が、これらの間の隙間を埋め、相互に関係し合うことで、それぞれが持てる能力を生かし、相互に良い影響を与えながらともに成長できる、そのような場になることを願っている。誰も犠牲にならない、win-winの関係をめざしたい。

  • 對馬 朱香
    理事
    對馬 朱香Ayaka Tsushima
    助産師

    助産師として産婦人科で勤務し、その後、青年海外協力隊としてガーナに派遣。現在は帰国し、NICU(新生児集中治療室)で勤務している。様々な家族に出会い、赤ちゃん、お母さん、そして家族が、尊重され、安心して自分らしく生活できる社会にしたいと考える。それぞれの家族の思いに寄り添いサポートしていきたい。

  • 中村 典子
    理事
    中村 典子Noriko Nakamura
    管理栄養士

    管理栄養士として特定保健指導・栄養指導に従事。夫が重度の先天性心疾患であることから、患者会に関わるようになり、様々な家族のサポートをしている。家族が新しい命と向き合う時、一緒に考え、想い、寄り添いたい。

  • 水戸川 真由美
    理事・広報
    水戸川 真由美Mayumi Mitogawa
    一般社団法人ドゥーラ協会 認定産後ドゥーラ

    脳性麻痺の娘とダウン症候群の息子を含む3人の子育てを通して感じることは、子育ては受精から始まっているということ。すべての「命」、その存在は、妊娠の継続の有無に関係なく、たとえどうなろうとも意味はあるはず。その判断をも迫られるとき、心の居場所がないまま時間が過ぎていくことだけは、避けなくてはならないはず。誰かの存在が、その人らしさを大切にしながら判断できるようにサポートを行いたい。「こころのボーダーをなくそう」をコンセプトに活きかた表現を拡散中。

  • 小林 浩二Koji Kobayashi
    ファイナンシャルプランナー
  • 北森 悦Etsu Kitamori
    ライター
  • 早川 統子Toko Hayakawa
    言語療法士
  • 猪又 竜Ryu Inomata
    先天性心疾患患者
  • 室 亜衣Ai Muro
    看護師
  • 倉石 佳織Kaori Kuraishi
    看護師
  • 富岡 由紀子Yukiko Tomioka
    看護師
  • 今西 桃子Imanishi Momoko
    広報/SNS運用

沿革

2014年7月、林・佐野・石田で任意団体として「出生前診断を考える会」を発足しました。
その後、エンジニアの平山、臨床遺伝専門医の生水、患者家族サポートの経験豊富な水戸川・中村・北村を加えて
「親子の未来を支える会 」が設立されました。審査を経て、2015年10月30日にNPO法人となりました。

2014
7月
林・佐野・石田で任意団体として「出生前診断を考える会」を発足。その後エンジニアの平山、臨床遺伝専門医の生水、患者家族サポートの経験豊富な水戸川・中村・北村が加入し、「親子の未来を支える会」が発足
2015
10月
特定非営利活動法人(NPO)内閣府認証取得
2016
2月
病気や障がいをキーワードにつながるマッチングサービス「ゆりかご」サービス開始
2017
3月
NPO法人親子の未来を支える会キックオフイベント開催
3月
病気や障がいをキーワードにつながるマッチングサービス「ゆりかご」ミニカード配布開始
5月
22q11.2欠失症候群 長野ZOOキックオフ
6月
千葉県運営【子育て応援!チーパスねっと】掲載応援開始
9月
株式会社コネヒト様運営の妊娠から育児まで女性向けQ&Aアプリ、「ママリ」内の「今日のひとこと」監修、リリース
2018
1月
2018年度パルシステム千葉コミュニティ活動助成基金応募 受賞
3月
第2回活動報告会~ピアサポーター・ピアコネクター会議~
5月
第2回22q11.2欠失症候群 長野ZOO開催
2019
1月
2019年度パルシステム千葉コミュニティ活動助成基金応募 受賞
3月
クラウドファンディングプロジェクト開始 ~−1才の命に向き合うお手伝い 「胎児ホットライン」 設立へ~
3月
第2回活動報告会~ピアサポーター・ピアコネクター会議~
3月
クラウドファンディングプロジェクト開始 ~−1才の命に向き合うお手伝い 「胎児ホットライン」 設立へ~第一ゴール達成
4月
赤い羽根福祉基金第4回(平成31年度)助成決定
4月
赤い羽根福祉基金「学校における高度な医療的ケアを担う看護師ネットワーク構築」事業開始
5月
クラウドファンディング終了 ~−1才の命に向き合うお手伝い 「胎児ホットライン」 設立へ~ プロジェクト開始
5月
第3回22q11.2欠失症候群 長野ZOO開催
11月
胎児ホットライン中間活動報告会・Readyfor報告会開催
11月
クラウドファンディング終了 ~−1才の命に向き合うお手伝い 「胎児ホットライン」 設立へ~ プロジェクト終了
             
2020
1月
2020年度パルシステム千葉コミュニティ活動助成基金応募 受賞
4月
赤い羽根福祉基金第5回(令和2年度)助成決定
5月
第4回22q11.2欠失症候群 オンラインZoo開催
6月
第11回コモンズSEEDCap受賞
10月
「学校における高度な医療的ケアを担う看護師ネットワーク構築事業」における情報発信サービスページ公開
10月
新型コロナウイルス対応緊急支援助成採択
12月
22q11.2欠失症候群「子育てのお話」第三回Web交流学習会開催
12月
ハチドリ電力への切り替えによる寄付受付開始
             
2021
3月
赤い羽根福祉基金第6回(令和3年度)助成決定
4月
胎児ホットライン相談窓口開設
7月
22q11.2症候群 に関する、サービスサイトリリース
7月
胎児ホットラインブックレット お父さん編 For Fathers リリース
12月
千葉市まち寄附受付開始
             
2022
1月
胎児ホットラインブックレットたね編、花編、風編リリース

パートナー団体・事業

  • 小児科オンライン
  • にんしんSOS東京
  • jin-k.LLC
  • The fetal medicine Foundation Japan

国内連携医療機関

  • FMC東京クリニック
  • はぐくみ母子クリニック
  • 小児科オンライン
  • 産婦人科オンライン

海外連携医療機関

  • Children's Hospital of Philadelphia
  • SHANGHAI FIRST
  • Cincinnati Children's
  • The Fetal Medicine Foundation
  • Hospital Israelita Albert Einstein

パートナー団体・事業

  • ヨコハマプロジェクト
  • 社会創発塾
  • PIECES
  • Eva
  • Leonine
  • Hand Foot
  • ピッコラーレ
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