第11回 22q11.2国際会議の報告

日程:2018年7月8−16日

場所:Whistler, カナダ

学会参加:北村千章、Simon Elderton

文責:北村千章、林伸彦

先日の11th Biennial International 22q11.2 Conferenceへの参加報告をいたします。

※ 日本学術振興会科学研究費の補助を得て訪問しました。

新潟県立看護大学のサイモン先生と参加し、研究発表をし、たくさんの専門家と交流をしました。16ケ国から参加がありました。新潟県立看護大学と当NPOの共同研究の結果を報告しました。日本からは他にも、東京大学の精神科、愛知学院大学の言語聴覚士の方からの発表もありました。

2015年にフィラデルフィア小児病院を訪問した時にお世話になった、ドナ先生とエド先生とも再会しました。日本からも東大の精神科から、愛知学院大学の言語聴覚士の先生が発表されていて、ようやく22qについての、日本での認知と研究がはじまるのだと思うとうれしかったです。


学会で得たこと

1.子どもたちの心の変化を、できるだけ早く発見することが重要であることが発表されていました。特に子どもたちの心のケアは、できるだけ早く、10歳前から精神の専門家とつながりながら経過をみていく必要だと強調されています。また、IQが下がっていく時が、心のバランス崩す前兆であることから、定期的なIQ検査により統合失調症を早期に発見することが可能になっています。

➡ このことは、日本でも精神科と連携してやれる支援です。東大に22q外来が開設されているので、そこと連携したいと思いました。


2.子どもたちが幼少期より、できるだけたくさんの経験を積むことが、将来にむけて重要であり、成人後の就労場所の選択肢が増えることにつながる。可能であれば、健康な子どもたちとたくさん交流をしながら学習できる環境調整をし、幼少期から子どもの生活体験を増やしていくことが大切だと発表されていました。オーストラリアでは、22qのお子さんのお母さんが、就学ガイドを作成していました。

➡このガイドを参考に、日本でも教育者と連携し、就学ガイドを作成することが重要だと改めて感じました。

*オーストラリアでの就学ガイドは、現在、翻訳が終わっており、近日中にホームページに掲載予定です。


3.フィラデルフィア小児病院22q and you センターで継続支援している方の、40パーセントが18歳以上とのことです。カナダで作成された成人移行期支援ガイドを参考に、大人になっていく子どもたちの支援をしていく必要があることが、今回の学会の重要なテーマでした。

➡就学ガイドと成人移行期支援のガイドライン(翻訳済)も、近日中にホームページに掲載予定です。


今後の目標

1. 全国にいる22qに詳しい専門家を集めて、NPOでネットワークシステムをつくる

2. 就学ガイドは、実際にお子さんを育てている家族と共に作成するため、ガイド作成チームをつくる

3. ドナ先生、エド先生のアドバイスを受けながら、日本国内のさまざまな専門家とつながり、情報交換をしながら支援ができるような22qのネットワークシステムモデルを構築する研究チームをつくる。その中で、22qのお子さんや家族の実態調査を行い、ドナ先生のつくったセンターを日本でもつくれるように動いていく