ARC訪問

2018年7月23日

文責:林伸彦(代表理事)

イギリスのチャリティ団体ARC (Antenatal Results and Choices)を訪問しました。

ARCは、出生前診断前後のカップルや、診断に関わる医療者をサポートするためのチャリティ組織です。

<背景>

日本とは異なり、イギリスでは希望する全妊婦さんに無料で出生前診断を提供しています。

その背景には、胎児の病気を理由に中絶することが妊娠24週まで認められていることや、妊娠早期に発見することで救える命があることなどがあります。結果として毎年4万人以上の妊婦さんが、赤ちゃんの病気や症候群を診断されています。

<ARCの設立>

ARCが設立されたのは30年前です。死産を経験したご家族のピアサポートからスタートしました。その後出生前診断が一般の妊婦検診に取り入れられるようになり、出生前診断後の妊婦さんの葛藤や、夫婦間での意見の不一致などがあったときの支援をするようになりました。

<ARCの運営>

電話、メール、チャットでの相談受付をしています。

出生前診断を行なっている医療者への講習会を定期的に行っています。

また、日本でいう「母子手帳」のようなものにはARCの連絡先が記載されており、全ての妊婦さんがアクセスできる制度が整っています。

ピアサポートを必要とするときには、出生前診断を受けて産み育てているご家族、産み育てなかったご家族、死産を経験をしたご家族、に繋ぐことができます。

<NPO法人親子の未来を支える会の今後>

社会背景や医療制度の違いはあるものの、我々NPOの活動と近しいものを感じました。日本ではまだまだ特別支援学校なども多く、生まれつきの病気や障がいがわかったときにその子との暮らしを想像しにくい特徴があります。そのため、親子の未来を支える会では、よりピアサポートを重要視して活動しています。

ピアサポートシステムをさらに良いものにしつつ、出生前診断全般に関する情報発信や相談窓口の設置、ARCで使用しているような、兄弟向け・祖父母向け・父になる人向けなどのブックレットを作成するのは是非挑戦してみたいところです。