マッチングサービス「ゆりかご」リリース

患者・患者家族・医療者が病気や障がいをキーワードにつながれる

そんなマッチングサービスをリリースしました。

ゆりかご開発までの背景

 出生前検査の結果をもらった時、医療者から病気の説明を受けます。しかし、その子を産み育てることをイメージできるだけの、暮らしの情報をもらえることはあまりありません。

 一方で、産み育てるか否かの選択を、数日〜数週間のうちに決めなければなりません。

 いわゆる出生前検査を受けていなくても、通常の妊婦健診で、ふと赤ちゃんの病気が見つかることがあります。(約25人に1人の割合で生まれつきの病気があると言われています)


このような状況のなか、

 ・同じ病気や障がいと関わる家族に出会いたい。いますぐに!

 ・でも、産み育てるかどうかの選択へのプレッシャーはかけられたくない!

 ・病気について、詳しくて正しい話を医療者にききたい!

という声をたくさん聞きました。


そして、匿名でもいいから、いつでも安心して相談できるような場が必要だと考えました。


病気や障がいに関わる家族が集まる掲示板のようなものを作ってはどうだろうか?

そうも考えました。しかし例えば先天性心疾患といっても、種類や程度など多岐に渡りますし、ダウン症候群といっても合併症の有無などによって状況は全く異なります。また、利用できる福祉制度は自治体によって異なります。限られた時間に、より自分自身と似た状況の家族と出会える環境を作るために、病気や疾患、年齢や居住地などによって検索できる「マッチングサイト」を作ることにしました。


 それぞれの家族が、それぞれにとって納得のいく選択をできるよう、十分な情報提供をしたい。出生前診断を受けた家族の心的・社会的サポートを行いたい。そして選択の後のサポート(人工妊娠中絶後の心的サポート、短命な命とわかっている際の出生後のケア、病気や障がいと共に生きる家族への絶え間ないサポートなど)をしたい。そういう思いで医師、患者家族、エンジニアたちがあつまりました。


ゆりかごの目指すもの

家族同士をつなげるだけではなく、医療者によるサポートも行います。

また、相談内容やその結果を調査することで

・なにが「障がい」の本質なのか

・どうしたら皆が暮らしやすい社会を目指せるのか

・病気や障がいを持つ家族が求める支援は何であるのか

などを分析し、社会に還元することも目的としています。



インターネット上のやりとりにとどまらず、そこから始まる支援を目指し、ゆりかご(β版)のリリースとしました。一人でも多くの力になれれば幸いです。


【謝辞】

ゆりかご開発からリリースまでの戦略を一緒に考えたくれた平山くん、ゆりかごシステムをいちから開発してくれた荒井啓太(株式会社MeTA)、システム開発に関してたくさんの意見をくれた病気や障がいに関わるみなさま(お名前は伏せておきますがたくさんの方々にご意見いただきました)、仕事の合間にご尽力くださった理事のみなさま、ありがとうございます。

NPO法人親子の未来を支える会代表 林伸彦